「生物産業界を担うプロフェッショナル育成」:九州大学大学院生物資源環境科学府

平成 21 年度 生物産業創成学特論(少人数セミナー)が終了しました

本年度の少人数セミナーがすべて終了しました。


生物資源環境科学府の教員が、それぞれの研究歴を活かしたユニークで中身の濃い講義を開講しています。

本年度最後の開講となった少人数セミナー、動物資源科学専攻・後藤貴文先生の講義を紹介します。後藤先生の講義「未来の畜産を支える技術と食肉流通のあり方および食肉関連企業」は、集中講義形式で、高原農場での実習も含めて開講されました。




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以下、本講義に参加した坂本支援員の報告です。


 放牧を軸とした国内草資源フル活用によるグラスフェッド牛飼養システムは、結果として家畜福祉(Animal Welfare)に繋がるという事実。あれほど騒がれた BSE 問題も喉元過ぎれば忘れてしまいがちなのは、何処かで誰かが安全を保証してくれるだろう、といった他力本願な依存心に拠るものなのかもしれません。しかし、新たな畜産システムの構築に、私たち消費者の意識変革が欠かせないという事実だけでも、認識する必要があるように思います。



輸入飼料に過度に依存している我が国の畜産が抱える課題と向き合い、
未来に向けての新たな畜産システムの在り方を提案する後藤先生。



 翌朝は実際に放牧の様子を見学したあと、牛舎内にて餌やりのお手伝いをすることに。一食分とはいえ膨大な量。さぞかし空腹かと思いきや、意外とのんびり草を食む牛たち。気温が低い中、フレッシュな糞から湯気がもくもくと上がっておりました。




 仔牛のミルクやりにもチャレンジです。勢いよく飲み干し、バケツはあっと言う間に空になりました。実はもう一頭、同じ頃生まれた仔牛がいたそうですが、生まれつき脚が弱く、自分で立つことが出来なかった為、淘汰せざるを得なかったそうです。「かわいい」「かわいそう」それだけでは解決できない課題に次々と直面する現場を垣間見た気がします。




 その後、後藤先生が出演された TV 番組を見せて頂きました。グラスフェッド牛肉の開発と同時にマーケットの構築を目指す必要がある以上、こうしたメディアを通して多くの人に分り易く実習場の研究を説明する必要があります。「食」に対する見直しが求められている今、農学部が出来る事は何か、という自問自答を繰り返している後藤先生のセミナーは、学生にとって得るものも大きかったと思います。素晴らしい講義を提供して頂いた後藤先生と高原農場の皆様、本当にありがとうございました。





 同じ生物資源環境科学府に所属していても、他専攻について全く知らない方も多いのではないでしょうか? しかし「深く掘る為には広く掘る必要がある」というように、視野を広げることによって主専攻の研究に成果が生まれる事もあります。



興味を持たれた方は是非、来期開講の少人数セミナーにご参加下さい!

生物産業創成学特論(少人数セミナー)の平成 21 年度後期開講科目はこちら。平成 22 年度前期開講科目は、3 月に WEB で公開します。

問い合わせはメールで支援室まで。



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