「生物産業界を担うプロフェッショナル育成」:九州大学大学院生物資源環境科学府

コンセプチュアルスキルが開講されました

コンセプチュアルスキルが開講されました


日 時:平成 22 年 5 月 24 日(月)〜 28 日(金)
場 所:21 世紀交流プラザ I

参加者:学生 42 名(M1:33 名、M2:4 名、D1:5 名)
    オブザーバー 4 名(教員:2 名、学外者:2 名)



42 名が研究室ゼミや他の講義との折り合いをつけながら、9 割近い出席率で参加してくれました。

最終日は、東進スクール(大手予備校)からの取材も受けました。


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思考力を磨こう! を合言葉に月曜日からスタートしたコンセプチュアルスキル。金曜日に無事終了しました。ありがとうございました。

今回のコンセプチュアルスキルは
 1.思考力を磨く必要性とその技術、そしてそれをどう活かすのか
 2.ナレッジマネージメント:知の再生産に向けて
 3.ディベート実習(競技ディベート)
の 3 つのセクションより構成されました。



1. 思考力を磨く

支援室長である割石先生による講義でした。項目は以下の通り。
 ・論理的思考力を推論することと捉える
 ・思考のための技術
 ・論理と議論(論文や議論に必要な論理性)
 ・思考とコミュニケーション


第一回目の講義は、アイスブレーキング「記憶喪失になりました」からスタート(前回のコースワーク記事参照)です。

生き延びようと必死に画策する学生の中、なぜか、諦めが潔すぎる学生がいたり。いかに頭を柔らかくするか、冷静に判断するのか、という話だったはずが・・・。珍回答の理由に興味が・・・。

一瞬、どうなることやらと思ってしまいましたが、さすが学生(そして先生)。こちらの講義の意図をつかんだ瞬間に、ガツンガツン吸収していきます。

論理的思考力、というものが理系院生にとって、どれほど身近なものか。そして、これをどう鍛えて、どう活かすのか。定義や技術、活用法まで様々な情報が次々と出てくる中、学生たちは真剣そのものでした。




最初の講義でディベートのグループ分けを行いました。肯定か否定かが決まる大事な一瞬です。



2. ナレッジマネージメント:知の再生産に向けて

今年は、企業経営者である久塚先生の講義を組み入れました。

前日、前々日と、学生からの相談(生物産業キャリアパス設計相談会:近日中に概要を報告します)を受けてくださった先生は、その相談内容を踏まえて、講義を設計してくださいました。

企業経営で大活躍されている先生は、本学の OB でもあります。教育に対しても非常に熱心な先生で、決して上からではなく、寄り添った講義に、学生は身を乗り出して講義に聞き入っていました。
 
 見えるものが、全員同じとは限らない。異質なものがあるからこそ、良い。
 知っていることを発信することが大事。

 普遍性の高い考え、視点を持ち、そして高い倫理観を持って欲しい。

 
多くのメッセージや企業現場での話に、受講生たちは、様々なことを自身で考え、大切なものを受け取ったようでした。


3. ディベート実習

初の試み。ディベート実習をやること。

不安は大きかったものの、幸いにして、九州大学にはディベート研究をされている先生(言文・井上 奈良彦 教授)がおられまして、井上先生アドバイスを頂き、なんとか準備は出来ました。

しかし、いざ始まれば、その場の反射神経で動いていくしかありません。

そして木・金とディベート実習が行われました。

感想は、というと・・・。

学生たちの GREAT DEBATER っぷりに目頭が熱くなってしまいました!

割石先生、久塚先生の講義で学んだこと、気づいたことを踏まえて、グループで色々な技法を用いて自分たちの論理を発展させ、固めていく姿は、本当に素晴らしかったです。

また、主専攻での講義準備、ゼミ準備と忙しい合間に、学生たちは、自分たちで時間を調整して授業外での打ち合わせをしておりました。





グループミーティング。教室で、生協で、Culture Cafe で。



コミュニケーションが苦手で・・・という相談が、実は何件か、相談会を行った際に出ていました。

いやいや、どうして。立派にグループ内でコミュニケーションをとってましたし、発表をした学生は、聴衆に向かってのコミュニケーション(1 対大勢)もしっかりできていました。 後から話を伺うと、時間の都合で発表はしていない、という学生も、原稿を作成したり、縁の下の力持ち、といった感じでした。

ちょっとくやしかったと感じた皆さんもこれから色々な局面で、生きたディベートと出会うことがたくさんあると思います。講義にもあった一人ディベートを楽しみながら、準備をして下さいね。




緊張の結果発表! このあとは両チームに万雷の拍手が送られました。




そして、最後に割石先生のまとめの講義が入りました。

相手に何かを伝えること。相手を説得すること。論理性に加えての「パッション」の重要性。ディベートで体感したことを言語として学生に説明を行っていました。

締めは、ヒューマンスキル講義での円応先生の「考え方と行動は変えられる」というメッセージを投げかけての終了です。





考え方と行動は変えられる! というメッセージとともに講義終了です。



終了後、アンケートをお願いしたところ、快く学生は引き受けてくれ、思い思いのメッセージを書いてくれました。

ディベートの感想などは、あらためて web に掲載する予定ですので、お楽しみに。


このページを読んでくださる方々に、伝えたいことはまだまだ沢山ありますが、長文になってきましたので、講義の紹介は、ここで一旦終わります。

次回は、コミュニケーションスキルです。

「ファーストコンタクト」というのは、一瞬の出来事ですが、その後の関係に影響を大きく及ぼすこともある「事件」です。そんなシーンに限定して行う予定の講義です。

マナーももちろん練習しながら学びますが、それ以上に、相手への気持ちを行動にどう表せば伝わるのか、といった根本的なことからグループワークを通じて学ぶ予定です。

講師は、相談会にもきてくださった真山先生。ヒューマンスキルや相談会でお会いした方も多いと思います。柔らかな口調はもちろん、さりげない気遣いが随所にみられる素敵な先生です。そして、元 日テレ アナウンサーの菅家先生にもお越し願います。経験も踏まえた、声の出し方や立ち振る舞いについての話は、きっと多くの気づきを与えてくれるのでは。

マナーに自信がない、知らない人と話すのが苦手、という方はもちろん、そうでない方も、コミュニケーションって何?という根本から一緒に考えてみませんか?

きっと新しい「気づき」があなたの中に生まれるはずです。


それでは、また次回、教室でお会いしましょう!


内田記



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私には語れること以上の知識がある。しかしそれはすなわち、全ての知識を発信することが出来るとは限らないということである。

ここでいかに多く、持っている知識を発信することができるかが重要であり、これがうまく出来ている人の話というのは至極説得力があるように思える。

〈中略〉

自分が発信したいことを論理的に構築し、出来あがったものを客観視することで推敲することができるのではないだろうか。

今後、ゼミや学会発表等で意識して自分の知を発信していきたい。

そして自分自身を日々アップデイトしていきたい。


これは受講学生のカルテからの一部抜粋です。本講義を企画したものとしては、感涙の一瞬です。

もちろんこれ以外にも多くの気づきや学びに関するカルテが寄せられています。皆さんと一緒に講義を作り上げることができたことに、この場を借りてもう一度感謝したいと思います。

本当にありがとうございました。これからの人生がさらに素晴らしいものになりますように。


講義担当:割石





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