「生物産業界を担うプロフェッショナル育成」:九州大学大学院生物資源環境科学府

キャリアディベロップメントとコーピングスキルが開講されました

キャリアディベロップメントとコーピングスキルが開講されました。



開講日時:平成 22 年 7 月 2 日(金) 13:00 ~ 18:00
開講日時:平成 22 年 7 月 3 日(土) 10:00 ~ 17:00
開講場所:21 世紀交流プラザ Ⅰ 多目的ホール
講  師:田村 綾子 氏 (株式会社 ビジョンテック)
受講者数:学生 41 名(修士・博士後期)オブザーバー 7 名(教員 5 名、ポスドク 1 名、企業管理職 1 名)




7 月 2・3 日の 2 日間を使って「キャリアディベロップメントとコーピングスキル」が開講されました。今年度 4 月より行ってきた様々なスキル講義の最後を飾るのがこの講義です。これまでのスキル講義では他者の理解を強調したものでしたが、今回は、自分自身を理解すること、それを踏まえた上で「自律」に焦点を当てたものとなりました。他者理解の歯車と自己理解の歯車が噛み合ったところに自律があると考えています。

まず、この講義への「期待」そして「不安」を書いてもらうことからスタートです。こうすることで、参加者も受講する心構えのようなものが出来たように思います。期待や不安を書き出した紙は、2 日間通して教室に掲示されることになりました。





期待と不安を付箋に込めて



1 日目は、主に自分のキャリアを考える時間でした。いきなり考え出すと、漠然としすぎて混乱しがちな「キャリア」ですが、田村先生が考えるヒントをワークとしてや小話?として、いくつも出してくれるおかげで、少し具体的に考えることができたのではないでしょうか。先生のヒントは、全てがキャリアを考える上で一貫したもので、「さっきの話がココで生きるのか!」という驚きもありました。

自らのキャリアを考える。よく「キャリアを積む」という言い方がされます。キャリアは、さまざまな体験を咀嚼して、望むべき自分を実現する道程と言えるのではないでしょうか。そのために、本プログラムでは経験の言語化の重要性を協調しています。

未来の自分に向かって、過去から現在に至る自分を見直しました。私たちは、どんな過去であっても、捨てることも、否定することもできません。過去から築いた土台の上に、現在の自分が存在するのです。たとえどんな過去であってとしても、過去の自分を受け入れ、それを土台に・・・です。

過去の経験(事実)を確認するとともに、過去から現在へと続く自分のキャリアを的確に理解して、未来の自分のありたい姿を実現しよう。今、寄り道していたっていいじゃない! 意識の先には、常に未来の自分がいるのだ。自分自身について考え、将来像を描き、それに向かって行動する・・・、田村先生のコーチングは時に厳しく、時に優しく、何より的確なガイダンスを与えてくれました。





過去から現在、そして未来の目標に 目標は具体的に明確に




2 日目は、コーピングスキルを学んでストレスマネジメントについて考える時間です。1 日目と同じように「期待」や「不安」を書き出すことから始まります。

実は、初日の「期待」や「不安」の中でも「コーピングスキル」については数多くの内容がありました。「期待」「不安」、ともに最も多かったのは「学んで、本当に使える」という実場面を想定してのコメントでした。ストレスが、いかに学生にとって身近で、対処を必要としているものなのかをコメントを読みながら改めて伺い知ることができました。

コーピングスキルは、残念ながら魔法のスキルではなく、受講すれば、ストレスマネジメント能力を身に付けることが出来る、というわけではありません。ですが、例題を通して仲間と考える作業を行うことや、自身の抱えている問題について考える作業を行うことで、マネジメント能力を自分で高める方法を学んでいくことができるスキルです。考え方のヒントを沢山もらったことで、自分なりのストレスマネジメントのトレーニングを今後も行っていけるように思います。日々の行動こそが、スキルの実践の場となることを実感させてくれた講義でした。



ストレスコーピング・心と身




2 日間を通じて、色々な角度から自分を振り返り、自分の立ち位置を確認し、今後の進むべき道を模索する作業を行ってきました。知識や情報が豊富でも、行動しなければ、何の意味もありません。キャリアデザインのシートが完成したら終わりではありません。一時のカタルシスではなく、行動の結果としての現実を観察し分析することを意識しましょう。行動を伴うからストレスが発生するのです。人は成長する時に必ずストレスに直面します。立ち向かうべきストレスもあるのです。


それぞれの立場や思いがあり、なかには痛みを伴う作業になった方もいたように思います。しかし、それぞれが、自身のキャリアやストレスと向き合う、そういう時間を真摯に過ごせたのであれば、「一歩」踏み出せたといえるのではないかと思っています。そして、いつか、また考える必要が出てきて立ち止まる際、少しでもこの講義が何かの役に立てば幸いです。また、日々の些細なものから大きなものまでストレスに対峙するためのヒントを自分で自分に与えられたのであれば本当に嬉しく思います。





大雨だった 2 日間。講義も終盤にさしかかる頃、周りが明るくなってきました。




さて。
ここからは余談ですが、様々なスキル講義を提供してきましたが、コミュニケーションスキルの第二回を除けば、これが最後の講義です。受講してくれた学生たちは、学年も所属も様々で、「このプログラムを通じて出会った!」と言う学生達も少なくありません。講義終了後は、互いの連絡先を交換し合いながら談笑する場面が多く見られました。プログラムが提供してきた多くの講義は、グループでの作業を通じて進んでいき、共に学ぶことで得られることも多かったように思います。

この夏、幾人かの学生は、この学びをより実践的な「インターンシップ」という場で活かすことになると思います。また、学生の協働企画という場で活かす学生もいると思います。これまでの経験を活かし、より充実した「気づきや学び」の場へ到達できるよう、心より祈っております。そして、是非、学外での「気づき」を、また多くの仲間に発信して欲しいと思います。

長くなりましたが、このへんで。





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