「生物産業界を担うプロフェッショナル育成」:九州大学大学院生物資源環境科学府

講義情報

生物産業創成基礎 開講のお知らせ

生物産業創成基礎 開講のお知らせ


受講登録締切  6 月 3 日(金) 6 月 8 日(水)



日時:平成 23 年 6 月 24 日(金)10:00-16:00
日時:平成 23 年 6 月 27 日(月)~ 7 月 1 日(金)10:00-16:00
日時:平成 23 年 6 月 28 日(火)のみ 10:15-16:15

場所:21世紀交流プラザⅡ 講義室1および講義室2

内容:水産から考える生物多様性
   生物多様性保全やそれに関連した問題を水産の視点・立場で議論する


 オープンプロブレムスタディーでは、学生に与えられた議題について、いろいろな角度から考える能力、考えたものをまとめる能力、そして疑問や問題点を探していく姿勢を身に付けてもらう。さらに、様々な角度で情報を収集して考え、得られた答えから全体を考慮し、問題の解決策を提案する一連のプロセスを演習する。このようにして問題発見、問題理解、そして問題解決の能力を備えてもらう。

 毎年、約40,000種類の生物種が絶滅し、人間の暮らしや経済活動にも影響を及ぼしている。地球上の野生生物の保護に対する枠組みを広くし、生物多様性を保全することを目的として、1992年、第1回目の生物多様性条約締約国会議(Conference of the Parties1, COP1)がバハマのナッソーで開かれた。それから18年後の昨年、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が名古屋で開催されたが、昨年のCOP10が開催される以前、どれほどの人が生物多様性を知っていて、認識しながら生活していただろうか。日本でのCOP10開催をきっかけにして、ニュースや新聞などで生物多様性保護が大きな話題となり、一般市民の間においても人間の活動と生物資源の保護との関係、あり方に関心が集まっている。
 今回のオープンプロブレムスタディーでは、「生物多様性」をテーマに設定し、生物多様性の保全と生物資源の消費、その使用に関する問題を水産の立場から考えてみる。
 生物資源の保全と食糧供給は切り離しては考えられない問題である。特に水産の立場から考えてみると、私達は常に河川や海洋の内水・海水生態系から多くの恵みをもらって生活している。従って、水産資源の確保、再生産、その消費や枯渇問題は、食糧問題としても、生態系維持に関する問題としても考えられる大きな問題である。そこで「生態系維持を目的とする生物多様性の保全と生物資源の持続的利用を目指すサステナビリティをどのようにして結びつけるか?」を理解し、与えられた問題に留まらず、新しい視点で自ら問題を探ること、そして上記の2つの大きな課題を同時に解決する方法を考えて提案することを目指す。
 そのために議題に関る様々な分野の専門家から最新の研究内容、情報、問題点や解決へのヒントを得て、グループワークを通して、問題に対する解決策を出していく。



生物産業キャリアパス設計教育プログラムのプログラム学生(履修認定を前提)は、「生物産業創成基礎」として、本ホームページから受講登録の上、学生係でも「生物産業創成基礎」として登録して下さい。

非プログラム学生は、学生係で「実問題解決の科学 I 」として登録してください。本プログラムとして登録の必要はありません。



本講義の一部と英語コミュニケーションと重なってしまいましたが、英語コミュニケーションの日程を変更しました。


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講義内容および招聘講師(都合により、講義タイトルの変更ある)

6月24日(金)10:00 ~ 12:00
1. 持続可能な水産業と生物多様性。市民、研究者にできること
 人間活動の規模が大きくなった結果、地球上の生物多様性の損失が地球環境問題の一つとしてクローズアップされるようになってきた。海の生物多様性保全のためには持続的な水産業の実現が欠かせない。そのために、研究者や市民、メディアは何ができるのか、何をするべきなのかを考えてみたい。
・井田 徹治先生 (一般社団法人共同通信社 環境・開発・エネルギー担当編集委員・論説委員)

6月24日(金)13:00 ~ 16:00
2.瀬戸内海から考える生物多様性問題
 高度経済成長期に生じた富栄養化の進行と水産生物多様性の変遷を解説し、将来の方向を考える。
・本城 凡夫先生 (香川大学瀬戸内圏研究センター長・特任教授、九州大学名誉教授)

6月27日(月)10:00 ~ 12:00、13:00 ~ 14:00
3.地球一個分の暮らし
 生物多様性と人間の消費活動
・岡安 直比先生 (WWF Japan自然保護室・室長)

6月27日(月)14:00 ~ 16:00
4.Trawl ban and sustainable seafood work in Hong Kong
 WWF, the global conservation organization works on marine biodiversity conservation and sustainable fisheries issues around the world. This regional case study from Hong Kong shows how WWF has employed different tools to tackle these issues.
 From science-based campaigns encouraging government to improve local fisheries management, and consumer campaigns to raise awareness through the use of seafood guides.
・Andy Cornish先生 (WWF Hong Kong自然保護室・室長)

6月28日(火)10:15 ~ 12:00
5.陸水域の生態系で考える生物多様性
 五感で感じながら陸水の多様性の意義を探る
・鬼倉 徳雄先生 (九州大学農学研究院資源生物科学部門・助教)

6月28日(火)13:00 ~ 15:00
6.海の生物多様性の保全・再生への日本の役割 ― 海洋保護区・生物多様性国家戦略・水産資源管理
 生物多様性条約 第 10 回 締約国会議で決まった「愛知目標」について、議長国の日本が行うべき生物多様性の保全・再生への貢献の役割を考える。特にパイロット地としての九州沿岸の国内外の位置づけを議論する。
・清野 聡子先生 (九州大学工学研究院環境都市部門・准教授)

6月28日(火)15:00 ~ 16:15
7. Thailand experience in aquatic biodiversity conservation
 Excess nutrients such as from aquaculture activities can affect the environment. Aquaculture management if done responsibly can support aquatic biodiversity conservation. Some of the questions to be addressed include: How does nutrient overloading into natural water bodies affect aquatic biodiversity? What is the relationship between aquaculture and natural resources? How can aquaculture be managed to optimize production and at the same time still be friendly to aquatic biodiversity? Lessons learned from aquatic biodiversity conservation research in Thailand can be integrated into aquaculture management to complement efforts in conservation.
・Kriengkrai Satapornvanit先生 (Kasetsart University水産学部・副学部長)

6月29日(水)10:00 ~ 12:00
8.環境にやさしいえび養殖
 企業として「環境に対して何ができるか」をえび養殖の実態を通して考える。
・西本 直樹先生 (株式会社 ニチレイフレッシュ 水産事業本部えびグループ・リーダー)

6月29日(水)13:00 ~ 16:00
9.東京湾における環境と底棲魚介類の質的及び量的変化
 1980 年代末と2000 年代に魚介類相に大きな”変化”がもたらされたが、その原因は何か?問題解決、あるいは、少なくとも状況の改善のために何が必要か?
・堀口 敏宏先生 (独立行政法人 国立環境研究所環境リスク研究センター 生態系影響評価研究室・室長)

6月30日(木)10:00 ~ 12:00
10.博多湾の環境保全と生物資源利用
 博多湾の環境保全および海藻養殖(ノリ、ワカメなど)の現状について述べ、その問題点について考える
・川口 栄男先生 (九州大学農学研究院資源生物科学部門・教授)

6月30日(木)13:00 ~ 16:00
11.企業の持続的成長のための生物資源保全
 カツオ資源の保全と持続可能な利用への関係者連携の取り組み
・杉本 信幸先生 (味の素株式会社 環境安全部・部長)

7月1日(金)10:00 ~ 12:00、13:00 ~ 16:00
12. 総合討論・ディベート・問題解決策の提案
・姜 益俊 (九州大学農学研究院・オープンプロブレムスタディー准教授)

授業の進め方
 講師による講義を講義時間の 5 割~6 割、残り 4~5 割の時間は講師と大学院生との間、質疑や討議を行う。問題解決案をグループ毎にまとめ、結論を出し、プレゼンテーションを行う。

試験/成績評価の方法等
(1)出席状況
(2)授業中、各講義の内容を理解し、招聘講師とのディスカッションを行う。
(3)グループディスカッション(ディベートを含む)を行い、問題点の解決案を考える。
(4)最後の授業にプレゼンテーションを行う。
以上の項目を総合して成績を評価する。


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生物産業キャリアパス設計教育プログラムでは、招聘および学内講演者の「物語に触れ、自身の知識を増幅させていく」プロセス(知のフェーズ)として重要な講義と位置づけております。色々なことを学んで、脳みそに汗をかいて下さい!



問い合わせはメールでお願いします。
・内容に関する問い合わせ:姜 益俊(OPSP 事務室)
・登録に関する問い合わせ:支援室






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