「生物産業界を担うプロフェッショナル育成」:九州大学大学院生物資源環境科学府

講義情報

実践のフェーズ・プロジェクト型講義開講のお知らせ


「価値創発実践論」および「ナレッジマネージメント実践論」開講のお知らせ



知のフェーズ
では、他者の物語に触れ、自身の知識を増幅させていくことを意識する講義を、

気づきのフェーズでは、他の学生たち(他者)との関係性の中で自己最適化という名の自律のあり方を探求するスキル系講義を提供し、

実践のフェーズでは、社会を意識しながら「知のフェーズ」「気づきのフェーズ」で探求したものを活かす方策を自ら学ぶ

本プログラムでは、このようなカリキュラム設計のもと、講義を提供しております。

今回は、実践のフェーズとして、本プログラムで企画開発したプロジェクト型講義(Project-based Learning:PBL)を 2 つ開講します。


本講義は、生物産業キャリアパス設計教育プログラムにおけるインターンシップ相当科目として開講します(集中・2 単位)。既に、インターンシップ科目(生物産業実践論 / 異分野・異業種交流実践論 / 異分野コミュニケーション実践論)を受講している学生の受講も歓迎します。もちろん、履修認定要件としても認められます。

非プログラム学生の受講も歓迎します。


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価値創発実践論(登録締切:平成 24 年 1 月 20 日)

日時:平成 24 年 1 月 27・28 日(金・土) 27 日 13:00 現地集合
場所:豊後ひびきの郷(日田市大山町)


大山町は我が国の一村一品運動の発祥の地として知られ、国内各地のみならず、アジア諸国からの視察も頻繁に受けています。「桃栗植えてハワイに行こう」のキャッチフレーズはあまりにも有名です。

大山の梅は知る人ぞ知る名品で、大山産梅酒は全日空ファーストクラスをはじめ、全国の至る所で高級品として扱われています。また、梅干しオリンピックを自ら開催し、本場紀州梅にこてんぱんにされた経験を乗り越え、ついには世界チャンピオンにも輝いています。さらに、次々と新製品を開発し、梅ビジネスのメッカとなりつつあります。大山には挑戦の物語がゴロゴロしています。

今回、大山町の伝統である挑戦の歴史を学び、さらに、大山町の方々とともに、新たな梅ビジネスの方向性を考える機会を得ることができました。これは、昨年度のナレッジマネージメント実践論を当地で開催し、町の活性化プロジェクトを提案したことに起因しております(この様子は西日本新聞・大分合同新聞にも紹介されました)。

本講義では「梅の成分分析(仁の分析および追熟に向けた基礎的知見の収集)」「うめ酒の良さを伝える福岡出店」をテーマに、大山町の挑戦意識をベースに考えていきたいと思っております。また、魂が飛んでしまいそうな程おいしい完熟梅ジュースの開発に関われたらと、欲深く画策しております。一方、福岡出店は梅酒カクテルをベースとしたカフェバー形式のお店を考えておりますが、もっと斬新で博多っ子に届きそうな企画があれば、是非講義に参加して提案ください。


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ナレッジマネージメント実践論(登録締切:平成 24 年 1 月 20 日)

日時:平成 24 年 2 月 27 日(月)10:00−17:00
日時:平成 24 年 2 月 28 日(火)14:00 現地集合
場所:27 日 九大箱崎キャンパス 統合新領域学府大講義室(5F)
場所:28 日 村岡総本舗(佐賀市)

27 日講義

10:00−12:00 創発とは・創発を生み出す環境
         割石博之 九大院農 
13:00−14:45 ナレッジマネージメント・価値の創造
         久塚智明 (株) FBTプランニング・代表取締役
15:00−16:45 ナレッジマネージメントにおけるコミュニケーション論
         新村茂夫 (株) アサツーディー・ケー

ナレッジマネージメント実践論の講義のポイントは「創発」です。まず、創発を生み出す思考法および知の再生産プロセスについて講義を行います。その後、創発を生み出す組織について考察します。ナレッジマネージメントにおけるコミュニケーション論にも言及します。フィールドワークでは、創発の現場での調査活動を行い、現場の方々との討論を行います。

講義パートでは、元日本コカコーラボトリング代表取締役社長で、現在、コンサルティング会社社長の久塚智明氏、日本第三の広告代理店から新村茂夫部長のお二人に、現場力としてのナレッジマネージメントについてお話し頂きます。コミュニケーションビジネスに興味のある人は、午後の講義だけの聴講も歓迎します。


ところで、聞き慣れない単語の羅列ですよね。以下を参考に、何を学ぶために受講するか、各人が考えてきて下さい。きっと、研究の展開にも役立つはずです。


創発
部分の性質の単純な総和にとどまらない性質が、全体として現れることである。局所的な複数の相互作用が複雑に組織化することで、個別の要素の振る舞いからは予測できないようなシステムが構成される。


ナレッジマネージメント 情報マネジメントより抜粋
経営学者ピーター・F・ドラッカーは『ポスト資本主義社会』(1993 年)で、知識経済においては知識だけが新たな価値の源泉として「唯一意味のある資源」だと指摘したが、その唯一の経営資源である知識は簡単に陳腐化するものである。組織としての競争力を劣化させないためには、常に組織内で新たな知の創造を繰り返していくことが必要なのである。知の再生産プロセスとして野中・竹内(一橋大教授)が組織的知識創造の理論として提出したのが、SECI モデル(下参照)である。これは、知識は個人に依存するという西洋哲学的な視点から離れて、個人と組織は知識を通じて相互作用するという前提に立ち、組織メンバー各人が持つ知識(暗黙知と形式知)の絶え間ない交換と実践によって、知の再生産を促進するサイクル(スパイラル)を形成することを目標とするプロセスモデルである。

・共同化(Socialization)
 共体験などによって、暗黙知を獲得・伝達するプロセス
・表出化(Externalization
 得られた暗黙知を共有できるよう形式知に変換するプロセス
・連結化(Combination)
 形式知同士を組み合わせて新たな形式知を創造するプロセス
・内面化(Internalization
 利用可能となった形式知を基に、個人が実践を行い、その知識を体得するプロセス


フィールドトリップ(28 日)
今回は、佐賀市の 小城羊羹初祖 村岡総本舗 を訪問します。百年前は高級菓子だった羊羹、戦後は庶民の間に浸透し、今も根強い人気があります。皆さんも羊羹は知っていますよね。ところで、羊羹の中に「羊」がいる理由をご存じですか? 「あの肌合いが滑らかに、緻密に、しかも半透明に光線を受ける具合は、どう見ても一個の美術品だ」と『草枕』の中で表現したのは夏目漱石です。意外と知らない羊羹。羊羹を科学し、現場の方々との語らいの中で、新たな価値の創発を実感できればと思っております。


さて、総務省がまとめた都道府県別家計調査(平成 14 年)の品目別支出金額によると、羊羹の年間購入額(一世帯当たり)は、佐賀県が 2,174 円でトップ。約 500 円差で 2 位以下を大きく引き離しており、家庭で羊羹がいかに好まれているかが分かります。村岡総本舗の永野光教小城工場長は「消費者の嗜好(しこう)は常に高まっている。つくり手も絶えず進歩していかなければ」と話しています。小城では約 30 軒もの羊羹店が並び、個性を競っています。先人が磨き上げた美術品の羊羹。より上質な味わいを求める一方、幅広い年代の多様なニーズにも応え、すそ野を広げています。本講義で羊羹に浸ってみませんか。



教職員の方のオブザーバー参加もお待ちいたしております。受講希望の教員の方は、支援室までメールを送付下さい。

講義に関する質問等は、支援室までメールでお願いします。




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