「生物産業界を担うプロフェッショナル育成」:九州大学大学院生物資源環境科学府

講義情報

総合文化研究特論②開講のお知らせ

総合文化研究特論(少人数セミナー)開講のお知らせ

総合文化研究特論では、他学府の教員の講義(3コマ相当)を複数受講し、研究手法に触れ、自らの専門としている研究との相違点や類似点に気づき、日常生活の中でも意識することができるような「学び」の豊かさを考えることを目的としています。
4 つ以上受講することで、2 単位を授与します。本年度は、10 程度の講義を開講します。
開講が決定するたびに、HP 上でご連絡します。
第2回目は、政治思想史学に関する講義です。

『総合文化研究特論:政治思想史研究から学ぶ「世界のみかた」ー人間・政治・歴史に注目してー』

〈日時〉
2017年6月24日(土) 13:00〜18:00
21世紀交流プラザⅠ 1階 多目的ホール

〈講師〉
鏑木 政彦 先生 (比較社会文化研究院・教授)

〈概要〉

 政治思想史研究は、政治学の一分野とみなされていますが、そこで想定されて

いる「政治」は、一般に考えられている「政治」よりも、もっとずっと広いもの

を意味しています。狭義の政治観で政治として扱われるのは、例えば国会での論

争や政治家の行動です。このような政治観で見ると、たとえば初詣の参拝者数や

科学的発見は、政治ではなく文化の領域として扱われるでしょう。しかしながら、

日本の伝統宗教に対する文化的な自意識は、対外関係の摩擦などがあると、排外

的なナショナリズムに通じていくかもしれません。労働の問題は、経済的な問題

ですが、失業率が増えれば、移民に対する寛容度に大きく影響します。さらに、

かりに自由な研究活動を国家が禁じるとしたら、学問に従事することはきわめて

「政治」的な活動になりえます。このように、現代ではあらゆることが(潜在的

に)「政治」的であり、政治に関わりを持たずに生きていくことはできません。

政治思想史研究は、この幅広い人間の政治的な活動における、とりわけテキスト

に書き表された言葉の意味の解明を中心的な課題とします。

 今回の「総合文化研究特論」は、政治思想史研究の立場から、「世界」はどの

ように見えるのかについて、お話をしたいと思います。いかなる学問も学問独自

の世界観をもっており、それを学ぶことは私たちの視野を広げるために有益です。

あることを知っている人生と、知らないで終える人生とでは、人生の味わいも異

なってきます。政治思想史研究にとって世界は、「人間の営み」として現れ、そ

の中で特異で重要な意味をもつ活動として「政治」が登場します。そして、この

人間の営みとしての政治は「歴史」の中で多様な現れ方をします。人間活動のあ

り方をこのような視点で反省することを通じて、人間や政治に関して自分が考え

ていたことがもしかしたら偏っていたのかもしれないと気づいたり、関係がない

と思っていた事象の間に関係があると洞察できたりできるようになることが、今

回の講義の目標です。



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